しばらく「作曲日記」から離れてしまっておりましたので、ここらで一辺気をとりなおしてぶっこんでみようかと思います。
この記事とは別の話ですが、作品リストを作っております。タイトル、編成、記事へのリンク、その他情報(初演とか動画のリンクとか…考え中)を含んだものを作ろうと思っております。記事としてアップするか、固定ページとしてアップするか、まだ悩んでいますが、埋もれにくいものにしたいなとは思っています。どうすべきか本当に悩み中…
作編曲を続ける間は完成することのない、日々追加されていく(はずの)ものとなる予定です。時々覗いて、成長の様子を見ていただければ幸いです。
ちなみに、2019/6/19現在で作品番号60まではつけてます。破棄したに等しい楽曲もあったりしますが…
前置きが長くなってしまいました…さて、今日は少し変わった編成であるクラリネット6重奏の記事です。
アンコンにお勧め クラリネット6重奏 「スケルツォ」
多重録音の演奏音源
素人の演奏につき、パサパサした音色になっている点、時々リードミスっぽい音が混じっている点、息漏れが酷い(リードも悪かったと思われます)点…ご容赦いただきたいです。本当は、もっときれいに演奏してくれる人にお願いしたいくらいです…
演奏が酷いのは百も承知なのですが、楽曲の雰囲気をつかんでもらうには実演が一番と思い、チャレンジしてみました。
6パート分を演奏して、編集するのは多少骨が折れましたが…がんばりましたので、冷やかし程度にでも聞いていただければと思います。
楽曲解説
変ホ長調、8分の3拍子、プレスト、複合三部形式の楽曲です。中間部は下属調の変イ長調、8分の6拍子、メノ・モッソ(今までより遅く)になります。
ベースが3拍子、旋律は2拍子に聴こえる短い序奏で開始されます。
主題は無窮動な八分音符のスタッカート伴奏に導かれ、同じく八分音符のスタッカートと16分音符と8分音符の組み合わせによる、引っかかるような、あやうく転びそうになるような、スケルツォのおどけた要素を強調したものです。
中間部は主部と変わって、落ち着いた、少し大人な雰囲気(参考演奏では感じられないかもしれませんが…)のレガートの旋律となっています。
中間部を経て、もう一度主題の再現があり、動機的に主部と関連のある短いコーダで締めくくられます。
旋律が複数のパートで受け渡されるのが特徴です。比較的長いフレーズを1つのパートが受け持つこともあれば、多くのパートがほんのわずかずつ、旋律の一部を担当することもあります。後者については連係プレイが求められるでしょう。
クラリネット6重奏の内訳
5本のクラリネットと1本のバスクラリネットによる6重奏です。この編成で5本Bbクラリネットなのは比較的珍しいかと思われます。
蛇足ですが…参考演奏のバスクラリネットはBbクラリネットで演奏しておりまして、1オクターブ下げる編集をしていたりします。
難易度について
奏者の得手不得手によって大きく変わる楽曲だと思います。タンギングが苦でないならば、さほど難易度は高くないと思います。
(しかしながら、アマチュアクラリネット奏者におきましては、タンギングに苦手意識のある人は本当に多いですが…)
低めの音はタンギングが比較的容易(とはいいつつ、鳴る管長が長くなると反応が遅くなりがちで、それはそれで難しいですが…)ですので、適材適所を心がけてください。
最高音は1stにあらわれるEb(記譜上の上第4間のファ)です。初心者にはコントロールの難しい音かもしれません。
中間部についてはフレーズを途切れさせないようにブレスを取るのにある程度の熟練が必要となるかもしれません。
楽譜入手
ミュージックベルズで取り扱っております。
スコア1ページ目のサンプルをご覧になれます。
主題の旋律ですが、実は3rdが担当していたり、序奏は1stと3rdが交互に旋律を担当していたりすることが、このサンプルでお分かりいただけるかと思います。
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