昨日、木管五重奏+ピアノの編成の記事を書いたので、今日はもう少しだけ拡張した編成の記事を書いてみようと思います。
少人数バンドの救いになるか!10人でできるお勧め極小編成楽譜レパートリー
ということで、吹奏楽器+αによって、10人で演奏できるアレンジをご紹介します。
と、その前に…
実演の様子はこれだ!
実際に、10名で演奏した動画がありますので、貼り付けます。
選曲としては、非常に時期外れですが…
ちょ!おま、なぜこれを選んだwww
という、くるみ割り人形ファンの方がもしかしたらいらっしゃるかもしれません。というくらい、くるみ割り人形にかなり詳しい人でないと知らない曲でしょう。
では、なぜ選んだのかと問われれば、好きなんですものこの曲が。
地球史上一番尊敬しているチャイコフスキー様が作られた、バレエ音楽の最高傑作「くるみ割り人形」。その楽曲全体とんでもなく好きなのですが、その中でも1,2を争う好ものです。
底抜けに明るくてノリがよくて楽しい楽曲!
バレエだと頻繁にハブられがち(多分、子供が大量に必要な点が演出的に面倒くさいからではないかと推測)なのが、大変に不遇ですが、こちらも普及委員長(なんの?)として少しでも露出を高めたいと思います―。
で、ちょ!おま…な方や、「くるみ割り人形???」な方のために花のワルツの動画も一緒に…
昔、車のCMで使われてたんですよ(歳がバレる)
こちらの曲については、ほとんどの方が一度は聞いたことがあると思われます。
ちなみに、素晴らしい原曲もご紹介。
こちらのCDがお勧めです。

- アーティスト: ゲルギエフ(ワレリー),マリインスキー劇場合唱団,ワレリー・ゲルギエフ,マリインスキー劇場管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2017/04/26
- メディア: CD
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くるみ割り人形のCDは2枚組が多いのですが、テンポが少し早めなのでギリギリ1枚に収まってます。
大学4年生の時にくるみ割り人形全曲より抜粋の演奏をする機会がありまして、その時に買ってからの愛聴盤です!
10人の内訳
さて、前置きが長くなってしまいましたが、冒頭にも書きました通り、この曲10人で演奏しています。
原曲は変則的な3管オーケストラ作品(ファゴットとトランペットが2管)なので、弦五部+管楽器21人+打楽器、ハープなど+(1曲のみ児童合唱)とかなーり豪華な編成なのです。
オケピにこの人数と楽器が入るのねん…なかなか大変な予感。
そんなフルオケの曲をフルート、オーボエ、A管クラリネット、ファゴット、2本のホルン、トランペット、バストロンボーン、打楽器1、ピアノ1で演奏しております。
本当は打楽器はもう2人くらいいると完全形になります。
先日書きました、「木五+ピアノ」でもかなり豪華な響きになりますが、それにトランペット、トロンボーン、打楽器が入ると小さなオーケストラのよう。
この編成でバレエ実演できちゃうんじゃないか?なんて思ったことがあります。(金平糖はピアノ連弾で打楽器を一人借りてくるイメージ)
ほんと、試してみたい!自分は演奏したくないけど。
なんぜ、演奏がきつ過ぎて奏者がギブアップしてしまう可能性すらあります。(原曲ですらキツイのです。ファゴットなんか特に可哀そうになります。全編通して辛いのに、終幕のワルツの最後の最後でベースラインを30小節くらい吹き続けるんですよ。チェロとベースがピッツィカートをやってくれるとはいえ、保続音は要員は1オクターブの上と下で一人ずつしかいないという…)
「あぁ、チャイコフスキー様。鬼」なんて思ったりもします。
大好きなんですけれどもね。
少々脱線、楽器の重ね方を見ると、チャイコフスキーのオーケストレーションってとてもシステマティックだなと思います。例えば、オーボエとクラリネット2本ずつでそれぞれ1オクターブの旋律を担当させている部分で、下のオクターブにオーボエでは出ない音域が出てくると、部分的に「オーボエ2本で上のオクターブ、クラリネット2本で下のオクターブ」とか書くんですよね。
なんかすごい理系っぽい書き方というか、割り切った書き方というか。
それでいて、キラキラした色彩感のある響きがするものだから、不思議だなぁ。
このアレンジで吹奏楽コンクールに出られるのか?
(規定が変わる可能性はありますので、必ず確認はしていただきたいですが、)はい、出られます。実際にこのシリーズの序曲をコンクールで演奏してくださった学校がありました。
このアレンジのお勧めポイント
人数は少ないけれども、奏者の個性が光る楽団にお勧めです!ソロ楽器としての管楽器の魅力を伝えられるアレンジになっています!大人の楽団にもお勧めです。
また、上手なピアニストを用意できる楽団にもお勧めです。
大編成の吹奏楽曲に出てくるピアノは飾りだったり、ソロ楽器だったり、補強だったりという要素が強くなりますが、このくらいの人数で使われるピアノはとてーも重要な「土台」の役割が第一にあり、時々音色に変化をつけるために「メロディ」を受け持ったり「和声」を担当したり、「飾り」を担当したり、と多彩な能力が求められます。
ピアノが上手だとそれだけで、印象がよくなり安定します。
それにしても、ピアノってやっぱずるい楽器だなぁと思います。音が減衰してしまうという特徴(弱点であり長所であり…)などから出来ないことも多いんだけれども…これが入るだけで簡単に音数が増える。
楽譜を入手するには
下記サイトからご購入いただけます!
この10人で吹奏楽シリーズは、少人数バンドへの一つの回答になるといいなぁと思っております。
標準編成にはダブルリードが含まれていますが、小編成の吹奏楽部にダブルリードがあるのは大変珍しいと思いますし、いわんや、A管クラリネットをや…なので、代替案として、フルート、2Bbクラリネット、バスクラリネット、2ホルン、トランペット、バストロンボーン、打楽器、ピアノで演奏できるパート譜のセットが含まれております。
その他、お勧めの小編成対応楽譜
弊社のバリアブルシリーズとともにごひいきに!
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