さて、人が何か創作をする場合の原動力とはなんでしょうか?
世の需要?
人の喜ぶ姿???
いいえ、ただの自己満足の時もあります。
2本のオーボエとピアノのためのメヌエット
タイトルの通り、2本のオーボエとピアノ編成のための小品です。
世の需要があるとはあまり思えない編成の楽曲ですが、さて、なぜこれはつくられたのか…
動画
まずは動画をご覧ください!ちょっと事故もありますが、雰囲気はよいです。
ちなみに、この動画においては、2ndオーボエをクラリネットで演奏しております。
2010年12月10日に榎坂スタジオで開催されました、アンサンブル・ミルフィーユ第二回単独公演での演奏です。
最初に…
ピアノの音がよい…
本当によい、改めて聞いて思う。
はい、もちろんピアニストをほめているんではなくて、ピアノ自体をほめています。
これ、とてもいいピアノです。
作曲の経緯
この演奏は実は再演でして、初演は別の場所で行われました。
アンサンブル「OEDO」(えっお江戸…)というアンサンブルユニットの演奏会のアンコールのために作ったものです。
このユニット、大学オーケストラの先輩や後輩を構成メンバーに一時期活動していた団体でして、飲食できる会場を借りて、お客さんが食べたり飲んだりしている前で、クラシックのアンサンブル曲を演奏するというイベントを行っておりました。
その時に、「オーボエ2本とピアノでできる曲書いてくれない?」というオーダーを受けまして、書いたものです。
楽曲解説
主調はG major(♯1つ)、4分の3拍子です。テンポはメヌエットにしては若干早めかもしれません。この主部はラヴェルの影響を受けています。(何の楽曲の影響だったかは忘れちゃった…なんだったんだろう?古風なメヌエットかな???いや、曲調が大分違うような…)
快速メヌエットの主部を終わると、テンポを落としEb majorに転調、夢見るようなピアノのゆったりした旋律に変わります。ここは様々な調への寄り道を繰り返し、曲を盛り上げていき、最終的には主調の属調であるD majorで落ち着き、中間部の主題を今度は全員で演奏します。
再現部はシンプルにG majorに戻りさりげなく終わる…
といった様相です。
これ、(もちろん、難しくし過ぎないでとは言われましたが)オーダーが編成だけだったので、自分の書きたいように書きました。
それが、この時は「ラヴェルっぽい」なんだったんだと思います。素敵な楽曲に触れるとその楽曲の持つ要素を手に入れたくなるというか、ちょっと試してみたくなるのですよね。
少しだけでも入れることで、今度は自分の引き出しが一つ増えるような気がしています。
楽譜の入手
デジタル音楽出版のミュージックベルズにてご購入いただけます。
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