ボランティア演奏なんかに行くときに、歌やピアノだったらないのに、管楽器だとよくあることってなーんだ?
考えてみてください!
管楽器は歌やピアノにくらべてマイナーですよね?
お客さんは何を期待すると思われますか?
こたえ…
楽器紹介です。
そう、それぞれの楽器の名前、特徴、なによりも「音」を単独で聴いてみたいと思われる方がたくさんいらっしゃいます。
今日は、そんな楽器紹介にうってつけの木管五重奏曲をご紹介してみようと思います。(今日は、自作ではございません)
木管五重奏による「山の音楽家じゅんばん協奏曲」
そう、タイトルにもありますとおり、この「山の音楽家じゅんばん協奏曲」という作品が、この楽器紹介にうってつけの楽曲なのです。では、実演を含め様子をお聴きください。
所属室内楽団による演奏
私は後ろ姿で出演…
聞いていただければお分かりかと思いますが、この曲は童謡「山の音楽家」の音楽にいざなわれ、木管五重奏を構成する各楽器が活躍するクラシックの名曲をソリストとなって演奏するというスタイルの楽曲です。
木管五重奏で楽器紹介を兼ねるにはぴったりの楽曲で、さらに、木管五重奏の1つの作品としても成立する大変良アレンジの楽曲です。
個人的イチオシで、この動画では後姿で映っていただけですが、別の機会に鴨川で公演をした際には私も演奏いたしました。
楽曲の簡単解説
「じゅんばん協奏曲」という名前がついていますとおり、各楽器がじゅんばんにソロを担当します。演奏順番は、「オーボエ→ホルン→フルート→ファゴット→クラリネット」となっております。
各楽器によるソロ曲ご紹介
- オーボエ、チャイコフスキーの白鳥の湖より「情景」、誰もが知っているオーボエの名旋律を演奏します。美味しい…美味しいけど、オーボエには哀愁とか朴訥とか牧歌的なとか、田園とかそういうのが合ってるなぁ。オーボエは頑張ってもフルートにはなれない(なる必要もないが)。「オーボエは俗な楽器だから、フォーレのレクイエムから省かれちゃったんだよ」なんて話をプロ奏者から聞かされた経験がございます。
- ホルン、モーツァルトのホルン協奏曲第一番より第一楽章、この曲も誰しも1度くらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか?ホルンてこう、なんというか素直な音ですよね。素直な青年か人間のできた壮年の音の印象。
- フルート、アルルの女より間奏曲、言わずとしれたフルートソロの美しい曲。これまた美味しい。やっぱり、フルートって正統派のお嬢様楽器だなぁと思います。オーボエはもう少し泥臭いイメージ。ただ、演奏は息を大量に必要として大変なんですけどね。(一説にはチューバよりも息が必要だとか) 言われてみれば、女性は麗しい奏者ばかりですが、男性は結構体格のいい方が多い印象。
- ファゴット、魔法使いの弟子、「ファゴットのソロってどれを持ってくるんだろう?」という私の疑問はこういう形で解決いたしました。ファゴットの特徴をよくとらえたこの楽曲を持ってくるの大変ふさわしいと思います。ファゴットって音色自体はおどけてるんだけれども、やってることや奏者は真面目って感じがする。できた人間の印象。
- クラリネット、クラリネットポルカ、小学校の高学年で木管楽器の授業があるそうで、音楽の教科書にも載っているこの楽曲。確かに美味しい!と思うけれども、他の4曲とくらべて圧倒的に難しいと思われます(主観)。でも、クラリネットってそういう役割だよね。クラリネットもまた真面目ですよね。器用貧乏というか、いろいろやらされがち(褒めてます!)。でも、手を抜けるところがあるという意味において、ファゴットより少し隠れ上手な印象がございます。この曲では隠れようがありませんが(^_^;
つなぎの「山の音楽家」のアレンジも絶品
各曲をつなぐ山の音楽家の音楽も、木管五重奏にふさわしい軽くクラシカルなアレンジになっておりまして、フルートの前は短調に、クラリネットの前はカノンになっていたりと、変化もついており、秀逸なアレンジです。(一部、7の和音の配置転換の際に通常の3和音に単純化しているところが気になったりはしますが…大きな問題ではないかな)
ソロ終了後の「いかがでしょう?」も「ソロはいかがでしたか?」という問いかけと呼応する粋な計らいですよね。
楽譜の入手
こちら、もともとは「ズーラシアンブラス」の派生ユニット「ズーラシアンウッドウインズ」用の楽譜なのですね。
秀逸な作品であるのも納得です。
下記サイトから入手できます。
- 作者: 作曲:チャイコフスキー、モーツァルト、ビゼー、デュカス、TRADITIONAL 編曲:石川亮太
- 出版社/メーカー: 株式会社スーパーキッズレコード
- 発売日: 2013/04/07
- メディア: 楽譜
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なんと、プリント楽譜でも購入できるみたいです。えっと、何この値段…
えらく、便利な時代になりましたね。
ズーラシアンブラスの演奏の様子を見つけましたので、動画はっつけ!
いやぁ、これは、お子さん大興奮ですよね。楽しいもん。
マスクつけての演奏、奏者は結構大変だと思われますが…
時々、南総文化ホールにも来てくれるのですが、大人気でチケット取るの大変みたいです。
一度、生で鑑賞してみたいものです。