いやぁ、やっと一週間終わりました。長かった…
週休3日くらいなりたい今日この頃(最近に限った話ではない…か…)
さて、今日は音声編集に使っているソフトの別の使い道について考察してみましたー。という記事にしてみようかな。
Vocal Shifterを使って、自分の歌の癖を客観的に見てみよう!
と名付けてみます。
Vocal Shifterとは
何度かご紹介してますが、こちらのソフトです。
このVocal Shifterですが、Vocalの編集に必要な機能をもろもろ搭載したソフトウェア!という感じです。
まだ、全ての機能は使いこなしてはいませんが、ピッチ、ボリューム、ダイナミクス(ボリュームとはちょっと違うのですよ)、タイミングなど、ボーカルデータの改善に必要な項目の編集ができます。
これを使えば、「外れた音程をぴたりとはめたり」、「ビブラートを追加したり」、「気合入りすぎたダイナミクスを少し押さえたり、逆に出したり」、「リズム音痴を修正できたり」 etc…
と、本当にいろんなことができるソフトです。
ボーカルの編集に特化したソフトではありますが、音声データであれば編集可能なので、器楽の編集ももちろんできます!タイミングの編集なんてとても優れものな機能で、お勧めです。
さて、このソフトの本来の用途は「録音した音声の編集」なはずなのですが、これを使って「自分のボーカルの強みや弱みを把握することができる」ということに気が付きました。
なぜかというと、声という目に見えないものを、このソフトは目に見える形で提示してくれるからです。
音声を視覚で把握できるメリット
直感的に理解できる
たとえば、「なんか声が震えちゃってるなぁ」と思っても、耳で聞いた状態だと、どれくらい震えているのか把握できませんよね。○○dbというような絶対的には不可能に近いし、○○%という相対的にも難しい。
視覚情報になるとどちらもクリアできます。
画像は静的なものである
聴覚情報は動的なもので、生まれた瞬間に消えて行ってしまいます。(いくら機械で何度でも再生できるとはいえ…)動きのあるものをじっくり観察して編集する…というのは難しいですよね。
時系列データを同時に観察できる
視覚情報は時系列データを観察できます。これは、ある時点を現在とした場合の過去未来を同時に観察できるということにもなります。
実際の分析結果
では、ここまでを踏まえて実物を見てみましょうー!
こんな感じになります。
これは、ちなみに私の歌声のデータです。
この裏の薄い青い波形が音量を示しておりまして、黄色い波線が音程を示しております。黄色は今このソフトで聴こえる音声を示しておりまして、編集されたものを示している部分もあります。一部に見られるオレンジの音声は編集前の音声です。(逆に言えばオレンジと黄色が見られるところは、聴いていて気に入らなくて音程をいじった箇所ということになります)
青い波形は音量の凸凹を(もちろん凸凹していていい場合もあります)、黄色い波線は音程の凸凹を示しているわけです。
ほら、これだけ見てもいろんなデータが読み取れるわけです。
例えば…
歌っている音程ってカチッカチッと変わるわけではなくて、曲線的。揺れたり、狙った音程に直接到達するわけではなくて、おとの変わり目には間の音が鳴っているんだなぁ(ある程度、間の音は鳴るのが自然だと思われます)。とか。
音量って同じように歌っているつもりでもこんだけ変わっているんだなぁとか(この変わっている度合によっては、よくない点で、改善すべき点である可能性もあります )。
ほら!このソフトの解析データを見るだけで、読み取れるものがこれだけあるわけです。
更に、こちら、再生する音声も流れるわけで、今どの部分を演奏しているかが「バー」で示されるので、「音声」とその「視覚データ」を照らし合わせて聞くことができるわけです。
実際の問題点と改善策を探ってみた
さて、ここで実際に聴いて気に入らないところや、うまく行ったところをチェックしてみました。
たとえば…
よくないビブラートの原因!?
音声を聞いてビブラートが下手だなぁと思ったところと(比較的)うまくいったところを抜き出したところです。
この赤い矩形で囲った左側の右半分(後半)はよく言われるよくないビブラート「ちりめんビブラート」にあたる部分なのですが、音程の差が極わずかであることがわかります(これは黄色い波形から読み取れます)、で、割とうまくいったビブラート(とは言いつつ、本当はもっと波形がきれいな方がいいはずなんだが、まぁ、それは目をつぶって…)の部分は音程の差がある程度一貫しておりしかも、幅が大きいことがわかります(これも黄色い波線から)。*
ということは、あー、ビブラートが下手だなぁというところは、音程の幅を広くすれば改善するんだな!ということが読み取れるわけですね。(さらに改善するには音程の幅を広くする方法はどうしたらよいのか?ということをクリアする必要がありますが…それは自力でなんとかできるものと仮定します)
音の震えが気になる部分
下の画像の赤い矩形で囲った部分は音が震えていて、耳障りだなと思った箇所です。
この水色の波線はダイナミクス(簡単にいうと音量の差)を示しています。赤でくくった部分は声が震えてしまっているロングトーン箇所なのですが、こんなに不自然に凸凹してしまっていました。これを改善するには音量を保つ必要があるんだなと推測できます。*
ほら、自分の歌声の弱点と改善方法がわかったではありませんか!
をいをい、そんなのこれ見なくてもわかるじゃん!?という方…そういう方は、自分の演奏を客観視できる聴覚をお持ちなので、そのまま進んで言っていただきたいなと思います。
でも、何か変なのはわかるんだけど、何が原因かわからないーーーーー。という方も多分いると思うのですよね。
そんな方には、こういう解析ソフトを使ってみるのもいいかもですよー。
もちろん、先生について人が受けた印象を伺うのもとても大事だし、有用なのも事実です。でもでも、人の言葉よりも、客観的なデータが信用できる!という人も一定数いるはずーーーーー!
そんな人にはこういう方法もありなんじゃないかなーと思いまして、こんな記事を書いてみましたー。
なんてことを偉そうに述べるには、まず、自分がこのソフトを使って歌を改善しないとアカンなという気がしてきましたが、それは継続プロジェクトということで。
今日はこの辺でドロンいたしまひょ。
*ちなみに、もっとツボを押さえて検証するには、ビブラートにおいても音量の変化をチェックしたり、音の震えが気になるところについても音程の変化をチェックしたり、多角的に見ることが必要だと思われます!
でもまずは、一番心当たりがあるところをチェックして直してみてがいいのかなと思います。
それでもだめならば、トライ&エラー…