タイトルの通りなのですが、ひとまず全曲音源(動画)が完成したので、公開してみます~。
弦楽セレナード第3番 全曲
全曲再生リスト
全4楽章でおよそ20分です。クラシック音楽としては珍しくもないですが、現代人の感覚からすると、長大かも…
そこのところ、多めにみて聞いていただけると筆者は大変に喜びますので、是非よろしくお願いいたします。
新旧比較
さて、ここから先は、お時間のある方、わたくしのファン(いるのか!?)の方、あらさがしをしてみたい方、お優しい方 etc...向けの、少々マニアックな記事でございます。
該当される稀有な方は先へおすすみください。
第四楽章の記事でもやりましたが…
YOUTUBEに上げたものは、最近修正を施したものでして…この曲の最初の版は大学4年生の時に作られてますので、およそ15~16年前のものです。
で、その最初の頃の版をniconico動画にアップしていたのでした。
当時は、オーディオファイルにふさわしい音量調整なんかに関しても全く無知ですし、現在ではソフト音源が超絶進化しているし…で、全く平等な評価は下せないものではあるのですが、「はー、こんな風にかわるんだ」程度はわかるかなと思います。気づかないかもしれない…
ということで、新旧動画を並べてご紹介してみようと思います。
第一楽章
複合三部形式、4分の2拍子、ホ短調。
以下、ちょっとしちめんどくさい脱線。
クラシック他楽章形式の楽曲にはソナタ形式が含まれることが多いが、この曲には含まれていません。ただし、この楽章ではその代わりの調性関係を取り込んでいます。
その関係というのは、第二主題で、短調のソナタ形式の楽曲では提示部で並行調、再現部で同主調で現れることが多いが、この楽曲の中間部にその関係を当てはめています。
すなわち、中間部の主題が最初に現れるときは主部の並行調(=ト長調)で、中間部の終わりで現れるときは同主調(=ホ長調)となっています。
また、2回現れる中間部の主題で挟むようにして、主部の主題と中間部の主題をもとにした主題操作が含まれていますが、この部分がソナタ形式における展開部の代わりの役目を果たしています。
新版で変更した点
- テンポが少し遅め(後半はミスって元のテンポになっているが…)
- 弦楽器の重音の見直し
- 和音の修正
って感じですね。体感で修正点は少なめです。
(新)
(旧)
第二楽章
複合三部形式、4分の3拍子、ハ長調、(一応)メヌエット。
中間部はちょっと遠いイ長調に転調します。第三楽章の主張であったりします。
古いほうを聞いていただけるとお分かりかと思いますが、メヌエット主部の再現の前のブリッジが最初、「ソラシドレ」×4回のちのスケールのみだったわけですが、あまりにも単純であったがために、当時の同級生にけなされたわけですが、それを根に持っていたため覚えていたため、ちょっくら修正してみました。
修正後のほうが、主題との関連性も見えて、はるかにマシですね…
新版で変更した点
- テンポを落とした(新版でもまだ早いけど、古いのはメヌエットにしては早すぎ)
- 和音の見直し、およびそれに伴う旋律の変更、特に中間部
- 伴奏系の変更(中間部)、対旋律の追加
変更点は多めかなと思います。
(新)
(旧)
第三楽章
三部形式、8分の6拍子、イ長調、中間部は4分の2拍子。
チャイコフスキーにあこがれて、主部主題の確保は、半音下の変イ長調となっています。中間部はホ短調(しかし、ト長調にも聞こえる)その後転調を経て、イ長調に戻ります。
新版で変更した点
- 中間部、Piu mossoのテンポを一段階遅めに
- 和音の見直し、およびそれに伴う対旋律、ベースラインの変更
ここまで書いて、修正内容ほぼ全部一緒やん…ということに気が付きました。
(新)
(旧)
第四楽章
(複合)三部形式、4分の3拍子、ホ長調、ワルツ。
中間部は遠隔調のハ短調で始まり、ブリッジを経たのち並行調の嬰ハ短調で再現されます。
新版で変更した点
- テンポを一段階遅めに
- 和音の見直し、およびそれに伴う対旋律の変更
ここまで書いて、修正内容ほぼ全部一緒やん…ということに気が付きました。
(新)
(旧)
てな、感じです。お楽しみいただけましたら、幸いでございます。
関連動画
自作一覧があります。
時季外れではありますが…弦楽器のアレンジ作品が入ってます。