先々月こんな記事を書きました。
「抱えている楽曲で練習がきついのはどの子かな???」という、全く人の役には立たない記事ではありますが、この人こんなことやってるんだ。へー。ほー程度には思っていただけたのではないでしょうか。
で、今回はその続きです。
…と思って下書きをしていた記事だったのですが、このコロナ騒ぎによりみんなで協議した結果演奏会を中止にしました。
中止を決めたのは先々週のことでした。
その後、「あれ?案外大丈夫だったのかな?」なんて思っていたのが先週。
全然甘かったですね。
ところが先週末から今週にかけて、あれよあれよと世界の様子が変わっていきましたね...
私の反対の理由は、一重に社会的リスクを避けるためでした。
これは間違ってはいなかったと思いますが、足りてなかったと思いました。3月の初めの頃は、ここ2,3週間が感染拡大を抑える山場だとのことでしたが、未知のものに関する予想は外れることも多いですよね。
感染拡大を抑える大事な時期はまだまだ続きそうな予感がしています。
日本でまだ、今のところ大がかりに医療破綻していないと思われるのは、(正確な数はわかりませんが)病院に行く必要のある感染者が少ないから。のようですね。
なので、重症化する可能性のある人に感染させうる行為は極力避けなければならない状況であることには変わりないのだと思います。
引き続き、警戒をしなければいけないなと思っています。
幸いにして、数週間前から平日は基本的に在宅勤務で構わないとのことなので(出社しても電車には乗らないけど、そもそも人と接触しないのが一番いい方法でしょうしね…)、しばらくはおとなしくしてようかなと思います。
前置きが長くなりました。
ということで、これは延期になってしまった演奏会の曲目を練習していた自分の供養のための記事でございます。
折角途中まで書いたので、公開しちゃおうぜ!って感覚のものです。
なので、「あ、供養してあげよう」というお心でお読みいただければ、私が報われます。はい(苦笑)
ということで、以下は数週間前という体でご覧くださいませ。
現在は、本番が近い曲を重点的にさらっております。
1位は夏本番なので寝かせました(寝かせてよいのだろうか...)。しかたない、目の前のことからコツコツと。
5位と6-8位のうち2曲は終わりました。
4位は過去にやって事があるのと、ちらっと弾いてみたら、何とかなりそう(本当か!?)な印象だったので、保留。
ということで、この記事の2位、3位、6位-8位から1曲の計3曲を重点的にさらっているわけですが、まぁ2位の楽曲の難しいこと難しいこと…
というわけで、この間2位に挙げた曲について記事を書いてみようかなと思います。少しくらいは役に立つような感じにできたらいいですね(遠い目)
六重奏曲 ハ短調 作品40(ルイーズ・ファランク)
こちらで視聴可能です。
全三楽章からなる楽曲です。
ちなみに、昔の曲あるあるなのですが…固有名詞的なものがありません。
例えば、「星条旗よ永遠なれ」とか「Lemon」とかいうタイトルではなく、「混声合唱曲」とか「J-POP歌曲」みたいなものがタイトルというイメージです。
ただ、それだけだと何が何だかわからないので、識別子を付けます。
識別子は、番号、調性、作品番号、作曲家名などです。
例えば、年末の風物詩第九であれば、
交響曲 第九番 二短調 作品125 作曲:ベートーベン
みたいにして識別するわけですね。
今回の六重奏は
六重奏曲 ハ短調 作品40 作曲:ルイーズ・ファランク
となります。
その人が6重奏曲を1つしか作らなかった場合は番号は付けないことが多いです。
ルイーズ・ファランクとは
素晴らしい時代になったものです。GGRさんに聞くと、あら簡単に出てきます。
Wikipediaについて、ソースの信用性の観点から、鵜呑みにしてはならないという意見もあるようですが、一定以上の価値のある情報であると思っております。
さて、ピアニスト兼作曲家&教授という。あらら、スーパーエリートではないですか!?
そして女性であるということも注目に値するかと思います。
女流作曲家というとファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンが有名ですが、このルイーズ・ファランクもその一人で、ファニー・メンデルスゾーンと同世代の作曲家で、女流作曲家の先駆者ともいわれているようです。
恥ずかしながら、つい最近まで女流作曲家の作品というと「乙女の祈り」くらいしか知りませんでした。乙女の祈りしか知らない状態では「当時の女流作曲家の作ったものはサロンコンサート用の作品くらいなのかな?」なんて思っていましたが、いやはや、大間違いでした。
このルイーズ・ファランクの6重奏を知ってしまうと、その堅牢な作りにうならせられます。見事な構成美です。 考え抜かれて作られている作品という印象を受けました。
歴史的な背景もあるのでしょうが、当時の女流作曲家については最近まであまり知られていなかったように思います。研究が進んで資料が見つかってくれば、掘り出し物がたくさんでてくるのではないでしょうか?
新しい(?)楽曲に出会えることを楽しみにしております。
前期ロマン派的難しさ
なんというのでしょうか、一重に曲の作りがシンプルであるが故の難しさがあると思います。
まず、その時々で鳴らされる和音がきれいなんですよね。
そして、流れはよどみなく、淡々と進む。言い換えれば音価をきっちり表現できないとおかしいということです。そう、指がもつれてはならないということです。
和音がキレイであり、もちろん和声(コード進行)もシンプルかつ王道的である。
ということは、簡単に予測がつくということです。
この曲は、間違えるとばれるということです。
大変です…
でもって、また左手がね...左手がね...
ピアノソロの場合はこうではなかったかもしれません。だって、ピアノソロの場合はどこかにかならずメロディがあります。
よっぽどでなければ、右手と左手がオクターブのユニゾンで、分散和音でなんてことはないわけです。
はい、難しい曲です。
いつかリベンジかな…