POPSにも果敢にチャレンジ!クラシック作編曲家 かずまるの音楽日記

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君津市民芸術祭 音楽部

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はい、東京に帰ってきましたよっと。

 

この連休は音楽三昧でした。昨日、10/4も伴奏をしておりました。

君津市の市民芸術祭@君津市民文化ホール。この日君津市民文化ホールの中ホールには、邦楽と洋楽の音楽部の発表が行われておりました。

去年に引き続き2回目の出演です。

 

地元、鴨川市でも洋楽(クラシック)、邦楽(和楽器)ともに発表する場はあるのですが、別日程で行われています。そのため、今まで邦楽の演奏を聴く機会というのはありませんでした。祭囃子も邦楽と言えば邦楽か…

 

それに対して君津の市民芸術祭では同日同じ会場、時間を前後して邦楽と洋楽の両方の発表会(?)(いや、もはや演奏会と言って過言ではないレベルだと思います)が開催されるので、両方を聞くチャーンスです。

毎年開催されてますので、よろしかったら、みなさん足をお運びくださいね。普段聴かないジャンルの音楽というのは刺激を受けるものですよ!

 

そして、ちらっと触れましたが、この芸術祭は発表会ではなく演奏会だと思います。というのもレベルが非常に高いです。

主に、ピアノや歌曲、器楽のソロやアンサンブルでの出演が多いのですが、各々、生徒を持っているような方や、ハイアマチュアばかりで、非常に聴きごたえがありました。

ピアノのソロも控室や袖で聴かせていただきましたが、本当に、お上手でした…私が苦手とするような曲をさらさらっと弾いてらして、ほんとに…

まぁ、嫉妬嫉妬でした(苦笑)

 

ショパンの10-11とか25-3とかね…

 

あんな風に弾きたいなぁ。手が小さい上にアルペジオだと力んでしまって、10-11なんて全く弾けないし、25-3も難しい。ついでに、25-12の大洋も全然無理…25-11「木枯らし」はそこそこ弾けるんだけれども…

 

ただ技巧を魅せるだけの演奏とは一線を画しておりまして、演奏の解釈もきちっとしていました。本当にああいう風に弾きたいと思われる演奏でした。私も、こそ練しよっと…

 

さて、私一体何の伴奏をしたのかと言いますと、こちらの記事でちらっと触れました田村さんの伴奏でした。

 

www.petit-orchestra.jp

 

館山市の市民音楽祭に引き続きの2連チャンの本番でした。

館山市の市民音楽祭の様子はこちら。

www.petit-orchestra.jp

 

田村さん、多くの人に知られている著名なアスリートだったりするのですが、館山に住んでから歌のレッスンにつき始めたそうで、最近(と言っても、もう数年以上前からやっているようなのですが)ソプラノでソロ歌曲を歌ってらっしゃいます。

それまで、音楽経験なんてなかっただろうに、ソロを人前で披露するようになるなんて、すさまじいことだと思います。

私は、楽器を通してだったらまだしも一人で人前で歌を歌うなんて、恐ろしくて想像しただけでくらくらします…

素晴らしいチャレンジ精神ですよね。少しは見習いたいけれども、度胸を付けるにはもう少し時間がかかりそうです…まぁ、おいおい。

 

その田村さんの歌声ですがとてもポジティブで素敵なんです。

歌声や演奏って、やっぱりその人の持つキャラクターが出るんですよね。田村さん歌声は、かわいらしさがあって、明るく前向きな印象です。

本番では、非常にのびやかに歌ってらっしゃいました。

 

歌が良かったのはもちろんなのですが、ピアノもとてもグッジョブでした。それは、私の演奏がということではなくて、ピアノ自体がです。がとても知的で、いい意味でおしとやかな、わきまえた音を出してくれるピアノでした。ピアノのポテンシャルもあるのでしょうが、調律もばっちりだったのでしょう。ストレスを全く感じずに柔らかく、美しい音が鳴ってくれました。

あぁ、なんていいピアノなんだろうと…

 

いいホールに行くと、いいピアノがあって、それを弾くことができて、大抵いつも嬉しい気持ちで弾いているのですが、今回は嬉しいを通り越して幸せでした。

ああいうピアノに触れていたいなぁ。

 

ホールも大変よく助けてくれまして、歌とピアノどっちも合わせてもちょうどよい響きが生まれたように思います。本橋先生からも、また聴きに来てくださったみなさまからも好評をいただきました。

 

また、もう一つ別の方からも。終演後に邦楽の方で作曲と楽器を教えている先生が田村さんに近づいて、お言葉をかけていました。

田村さんの音楽は「音楽の神様に向けての音楽ではなく、聴きに来ている一人一人に語りかけるような、共有するような音楽ですね」という旨をおっしゃっていました。

 

これ、すごい褒め言葉だと思いませんか?

 

演奏者と聴衆が空間を共有するのがライブの醍醐味だと思うのですよね。まさにそれを体現している演奏だったのではないでしょうか。

 

誤解を恐れずに言えば、田村さんがアマチュアだから(より実現しやすかったの)かな?と思ったりしました。

プロでやってらっしゃる方ができないとは決して申し上げません。ただ、音楽に触れる時間がそもそも長くなりすぎたり、受験やらコンクールやら、生活の糧やら、音楽そのものだけ考えればいいわけではないですし、マンネリも発生しやすいだろうし…

なんて、考えるとアマチュアはその点は常にフレッシュな気持ちで取り組めて、その点については有利なのかな?と…

もちろん、それを超越した場合、プロの演奏というのはとんでもないものになるのでしょうね。

 

もう一点、田村さん前日はよく眠れなかったそうなんです(バラしちゃってスミマセン…)。きっと緊張されたのでしょう。

でも、それだけ真剣に取り組んでいたってことなんですよね。

もともとトップアスリートだった方ですから、気持ちも強いし、何事も全力投球!

 

あぁ、ほんと見習わなければならないことだらけです…

私なんてどちらかという惰眠をむさぼるようなタイプなので。

 

そう、すごいのは田村さんばかりではありませんでした…打ち上げも出させていただいたのですが、みなさん使命感を持って一生懸命取り組んでらっしゃる方ばかりでした。指導されている本橋先生ももちろんその一人です。

 

なんらかの使命感や目的をもって取り組んでいる人は強いです。大変なことがあっても、ちゃんと見返りを得ています。周りも助けてくれるし、自力でも掴み取れています。

そんな話をたくさん聴けました。

 

私もいつかは死ぬ時がくると思いますが、なるべく死ぬ本当に直前のギリギリまで、音楽に関わって生きていきたい。

音楽に前向きに取り組もうと思わせてくれる、よい休日でした。

 

さて、今年ももう1/6だけですが、残りの期間も前向きに少しでもいい演奏ができるように、少しでもいい音楽が作れるように、進んでいこう。