POPSにも果敢にチャレンジ!クラシック作編曲家 田丸和弥の音楽日記

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木管(管楽)八重奏曲 セレナード第二番 変ロ長調 Op.12b

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ひゃあ、今日はなんだか土日の疲れやら、先週の暑い中での仕事の疲れやらが出てしまったのか、絶賛モチベーション下がり中です。

うーん。かなしい。

 

でも、こんな日もあります。

こんな日には、既存の曲のご紹介記事をかいてみます。

 

 

木管(管楽)八重奏曲 セレナード第二番 変ロ長調 Op.12b

 

動画(ソフトウェア音源)

第一楽章

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第二楽章

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第三楽章

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第四・第五楽章

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基本情報

フルート、オーボエ、2クラリネットin Bb, 2ホルン、2ファゴットの8重奏による、楽曲で、全五楽章、演奏時間およそ20分という大曲です。

  • 第一楽章 4分の4拍子、変ロ長調、ソナタ形式 緩徐楽章 6'10''
  • 第二楽章 4分の2拍子、二長調、(ロンド形式に近い要素をもつ)三部形式 3'10''
  • 第三楽章 4分の3拍子、ニ短調、複合三部形式 快速なスケルツォ 4'30''
  • 第四楽章 4分の4拍子、変イ長調 三部形式 緩徐楽章 続けて第五楽章へ 4'00''
  • 第五楽章 4分の3拍子、変ロ長調、ロンド形式、フリアント(急速な舞曲) 3'30''

Op.12"b"ということは…

この曲の作品番号には"b"がついております。ということは、他にアルファベットなしの版(オリジナル)"a"の版があるということです。

この曲のオリジナル版は木管11重奏。ダブルクインテットにコントラファゴットを足した形です。

"a"の版は吹奏楽版です。この曲調だと吹奏楽あってるんじゃないかな?と思いまして、2番目に作りました。

動画も乗っけてみます。(あぁぁああ、実演の音源が欲しい…ソフトウェア音源です)

 

第一楽章

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第二・第三楽章

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第四・第五楽章(第四楽章はこの編成が一番お勧め。比較的シンフォニックに書いてしまいました…)

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作曲の動機「部活の木管セクションの演奏会で演奏したい!」

この曲を作ったのは大学四年生の時です。

大学時代は管弦楽部に入っておりました。年二回の定期演奏会をメインに活動している部活でしたが、それ以外に自主企画として、木管、金管、ホルン、弦楽器による演奏会も催しておりました。その木管部門である、「多摩木管アンサンブル」という演奏会に毎年出演していたのですが、そこで、やってみたいな…というのが作ったきっかけです。

大変な曲だった覚えがあります。まぁ、いろいろありまして、本番うまく行く自信がなかったので、学生指揮者経験者の同級生に急遽指揮をお願いいたしました。

その時にあったのは、当然オリジナル版なので、木管11重奏で演奏しました。

とはいっても、コントラファゴットの準備は難しかったので、コントラバスで演奏していただきました(もしかしたら、かえってそっちのほうがよかったりして…)

 

ちなみに、編成を改めると同時に、当時の物から改作をしておりまして、第四楽章の様相は大分変っております。序奏と中間部は全く別物で、主部のオーケストレーションと和声付けもだいぶ違います。

それプラス、こまごました間違いの修正を行いました。修正を行いました。修正を行いました。

 

…ということは、初演当時はおかしな箇所があったということです。

あー、怖い怖い。

 

各楽章の解説

各楽章の解説を少し入れてみようかなと思います。

単独でアンコンにも使えるかも ソナタ形式の第一楽章 

この組曲の顔ともいえる楽章です。このころは交響曲を書いてみたいと本気で思っていたので(今も、思っていなくはない)、とにかくソナタ形式の曲を書きたい、書こう…としていた時期でした。

ということで、この楽章も例にもれずソナタ形式です。

割としっかりソナタ形式で作れたと1曲だと思っております。6'30''と、さほど長い楽曲ではないのですが、もう少し長い曲を書けるようになる布石になっていたのかなとは思います。ただし、ソナタ形式の楽曲という意味において、この後この長さの壁はなかなか敗れませんでしたが…

 

古典、ロマン派に傾倒していた時期でして、楽章をつなぐ要素、循環主題みたいなものを取り入れたいなと思っておりました。

結果、この楽曲においては、単純な上昇音階ということになってしまいました。経験が浅かったこともあり、あまり展開もできず、本当にわずかに関連がつけられたのかな???という程度の物となってしまいました。

上昇音階の動機による第二主題がこの関連付けする主題となっております。

第一楽章 第二主題

第一楽章 第二主題

ファゴットに書かれているものが第二主題です。

ちなみに、string.の指示がありますが、ここはaccel.が適切だったような気がしてきました…

 

ちなみに、第一主題はこんな感じ。

 

第一楽章 第一主題

第一楽章 第一主題

割と気に入っている小結尾はこんな感じです。

第一楽章 提示部 小結尾

第一楽章 提示部 小結尾

下降音階の第一主題と上昇音階の第二主題の関係をひっくり返したようなものになっています。赤が第一主題、青が第二主題です。

 

ふざけた楽想の第二楽章

バガテル的な楽章と言いましょうか。3つのふざけた音楽で構成されています。

主部、A、主部(ト長調に転調かつ短縮版)、B、主部といった感じです。

主部はコロコロ転がるような音楽。

Aは雛やらアヒルの行進という印象の音楽、

Bは少し堂々とした音楽となっております。

気に入っているスケルツォの第三楽章

ちょっと格好いいんじゃないかなと思っていたりします。この音源だとあれですが、多分実演だとよいはずです…

このスケルツォ、後から言われて気づきました。本当に偶然なのですが、チャイコフスキーの交響曲第一番のスケルツォに似てるとのことでした。

 

 最初のリズムが一緒なんですよね…真似をしたつもりはないのですが、影響を受けていたのでしょうか…

 

トリオについては、シューベルトの大ハ長調交響曲(通称ザ・グレート)の第三楽章のトリオと似ておりまして、こちらについては、真似しました(爆)

初演と姿を変えた第四楽章

この楽章は大きく形を変えました。この楽章微妙だよねという意見をもらってもいたし、自分でもちょっとうーん…と思っておりまして…吹奏楽版を作るときに思い切って変えてしまいました。

そのまま使っているのは、再現部からだけで、前半はまるっと変わっています。

…と意気込んで作り替えたは良いものの、先に吹奏楽版を作ってしまったからか…アンサンブル調の曲ではなく、吹奏楽曲っぽい曲調になってしまい…八重奏版についてはやはり、ちょっと問題を抱えている楽章であるような気がしています…

恒例のスラブ舞曲第五楽章

はい、この当時からやってしまっておりました。大好きなスラブ舞曲、その中でも大好きなフリアントです。

 

これとか…

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これとか。。。

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フレキシブルな編成のパターン

実はオリジナルの編成以外でも演奏できるように、楽譜のセットはこのようになっております。

 

  • Flute
  • Clarinet in E♭(Flute)
  • Oboe
  • Soprano Saxophone in B♭(Oboe)
  • Clarinet in B♭ 1st
  • Clarinet in B♭ 2nd
  • Horn in F 1st
  • Alto Saxophone in E♭ 1st (Horn in F 1st)
  • Horn in F 2nd
  • Alto Saxophone in E♭2nd (Horn in F 2nd)
  • Bassoon 1st
  • Alto Clarinet in E♭(Bassoon 1st)
  • Tenor Saxophone in B♭ (Bassoon 1st)
  • Bassoon 2nd
  • Bass Clarinet in B♭ (Bassoon 2nd)
  • Baritone Saxophone in E♭2nd (Bassoon 2nd)

太字の楽器が代替の物です。

バランスに注意する必要はありますが、この楽器を組み合わせて演奏することができます。

そのため…

クラリネット8重奏として(オーボエパートはSoprano Saxophoneの譜面を用いて、Bbクラリネットで)演奏することができます。

 

8重奏であるという点は固定ですが、案外組み合わせは多い楽曲でしょう。

 

楽譜入手

HID Online Storeにて販売しております。

hid.shop-pro.jp

 

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