POPSにも果敢にチャレンジ!クラシック作編曲家 田丸和弥の音楽日記

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「アルルの女メドレー」 木管五重奏とピアノのおすすめアンサンブル

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本日は、木管五重奏とピアノのアレンジシリーズをご紹介します!

 

 

「アルルの女メドレー」 木管五重奏とピアノのおすすめアンサンブル

初演時の動画

まずは、動画をごらんください。

www.youtube.com

 

演奏団体:アンサンブルミルフィーユ

演奏日時:2014年6月7日(土)

演奏会場:鴨川館ロビー

私も、ピアノで参加しております。このピアノスケルトンで弾いてる最中に中身を見られたら面白いだろうなと思いました。そんな余裕はなかったけど…

一つ難点を上げるとすると譜面置きがない!

ので、即席で作っていただきました(汗)

お子さんの声とか入ってますが、ご愛嬌ということで。。。もう4年以上も前なのかと思うと懐かしいですねぇ(遠い目)

 

編曲の経緯

ズバリ、ひねりなどなにもなく、「ビゼー作曲のアルルの女のメドレーをやりたい!という声があったから」です。第一組曲、第二組曲よりメンバーのリクエストの多かった曲をメインに据えました。個人的なこだわりで全曲取り上げたいなという思いがあり、メインで取り上げられなかった4曲も少しだけエッセンスをのぞかせて全部組み込んでおります。

 

曲順は以下の通り。

  1. 第一組曲 第一曲「前奏曲」(メイン採用)
  2. 第一組曲 第二曲「メヌエット」
  3. 第一組曲 第四曲「カリヨン」(メイン採用)
  4. 第一組曲 第三曲「アダージェット」
  5. 第二組曲 第一曲「パストラール」
  6. 第二組曲 第二曲「間奏曲」
  7. 第二組曲 第三曲「メヌエット」(メイン採用)
  8. 第二組曲 第四曲「ファランドール」(メイン採用)

10分超のコンサートのトリでも使える大作メドレーになっております。 

 

楽しく勉強になったアレンジ

毎度恒例のセリフですが、不勉強でこのアレンジをするまで知らなかった曲がたくさんありました。いやぁ、ビゼーの「カルメン」と「アルルの女」いうたら、クラシックのメジャー楽曲なのに、この畑で作編曲しようとする人間としてうんたらかんたら…ひゃーごめんなさい。って誰に謝っているのか…

 

特に印象的だったのは、「カリヨン」ですね。鐘を模したホルンが印象的です。4分の3拍子の中、4分音符で「G#、E、F♯」をひたすら繰り返します。

ちょい脱線。作曲するときにおいて、この「ひたすら同じ音型が繰り返される」というのは曲者だったりします。と言いますのも、「旋律や和声に制限をもたらすから」です。この音から作り出せる和音を激しく逸脱したものは使えない(使いづらい)ことになるので、転調や和声でめまぐるしく色の変わる進行は作れません。

そんな制限の中、この曲では、次のような色彩豊かな色を見せております。

最初8小節×2はE major系

次の8小節はB major系

次の4小節はE major系

次の2小節はE major 7系(下属調A majorへの一時転調への布石)

次の4小節はA major系

次の2小節はB major系(主調E majorへ戻る布石)

締めはE major系

下属調に転調したところがいいアクセントになってますよね。

 

さらに、大きな流れで見ると、E - B - E, (E) - A - B - Eという2つの大きなカデンツで構成されているのも美しいなぁと思いました。

美しいものは、なんらかの法則の上に成り立っているのかなぁ?と思ったりも。

 

脱線終わり。

中間部の短調の場面も哀愁ただよう雰囲気で大変よいです。

 

木五にピアノが入っていないとできない、木五だけではできないアレンジ上のポイント

いくつもありますが、このカリヨンの中間部のファゴットなんか、この編成でないと書けない、木管五重奏では書けない使い方です。

(クラリネットとともに音階を奏するというものなのですが、木五ではこの恩恵にファゴットの音色を追加することは不可能です…バスがなくなってしまいます。)

ピアノがあることでファゴットの役割の種類が増す!書く側にも演奏側にも美味しい編成だと改めて思います。

 

楽曲の締めって興奮度高くていいよね!?

このファランドールの終わり方。興奮度がたかくて、大好きなんです。ロマン派の終わりでつかわれることがけっこう多いと思うのですが「ドシドシ|ドレミレ|ミソソソ|ソシドシ|ド」ってパターンが大好きだったりします。コード的にはトニックとドミナントを交互に組み合わせてるだけのもっとも基本的なものなんですけれども、旋律線がcresc.を携えながら、徐々に上がっていくのがたまりません。

 

チャイコフスキーの交響曲第四番もこの終わりに近いですよね。最後の「ソシドシド」がなくて「ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ドっ・ドっ・ドー」って終わる。これでもかという主和音の連打、大興奮大熱狂。

使い古された感はあるのですが、でも、使いたくなっちゃう。

あー、革新的な終わりを持ちたいなぁ。

 

本家のCD

本家、フルオケの音楽は、比較するまでもなく、素晴らしいです…

ビゼー:「カルメン」第1組曲、「アルルの女」第1組曲&第2組曲

ビゼー:「カルメン」第1組曲、「アルルの女」第1組曲&第2組曲

  • アーティスト: カラヤン(ヘルベルト・フォン),ビゼー,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,デファイエ(ダニエル)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2014/03/12
  • メディア: CD
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