今日は、音源紹介をしてみようと思います。
ブリティッシュブラスの曲「冒険の夢」
CD化されてます
へっぽこ作編曲家ゆえ、なかなか機会がないのですが、そんな私でも、CDに収録されている曲があったりします。
その一曲が「冒険の夢」です。
金管バンドで讃える『シンフォニア・ノビリッシマ』〈金管バンドコンクール自由曲ライブラリー Vol.4〉(WKCD-0061)
- アーティスト: 松元宏康,VIVID BRASS TOKYO
- 出版社/メーカー: WakoRecords
- 発売日: 2013/05/22
- メディア: CD
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この7曲目。
リンク先でちょっとだけ試聴できます。
演奏は日本国内が誇るプロのブリティッシュブラスバンド「Vivid Brass Tokyo」によるもの。今思えば、なんと贅沢な機会を頂いたんでしょう…
CDの無料視聴!? Spotifyに登録されていました
上記でご紹介している「金管バンドで讃える『シンフォニア・ノビリッシマ』 」がSpotifyに登録(?)されていました。つい本日(2019/4/29)Spotifyの存在を知ったのですが、これ、無料会員登録でも多くの楽曲が聴けるようですね。CDで販売している音源も聞けるの!?すご~。
7曲目の「冒険の夢」よろしかったら、無料会員登録して聞いてみてくださいませ。
フルでご視聴いただけます。
作曲の経緯
小学生のための吹奏楽(金管バンド)コンクール曲として作曲しました。
ちなみに、小学校の部は吹奏楽コンクールに「金管バンド編成」で出場できたりします。
この「夢」は、願望の夢ではなくて、寝ているときに見る夢です。
子供が寝ているときに見る「冒険の夢」です。
ウキウキ・ワクワクした冒険をしている主部、一休みして、夢見心地、幸せな中間部、冒険を再開しようとしたら「あれれ…危ない危ない!?」というシーンを経て、もう一度主部へ、最後は「目的地到着!やったー!大団円」みたいな展開で、児童の想像を掻き立てるようなストーリーを伝えやすい、非常にわかりやすい曲です。
この曲、何度か差し替えがありました。第二版以降は大きく変わっておりませんが、初版と第二版で大きく違っておりまして、小学生がイメージしやすいようにというオーダーがありまして、初版のエッセンスはちょっとだけ残っていますが、冒頭がまるまる変わっていたりします。
初版は、夢に入る前、「どんな夢を見るかなー?」といった、期待を胸に秘めた心情とその様子を子守歌たりうるオルゴールみたいな穏やかでゆったりしたイメージだったのですが、「小学生は派手な始まりの方が好きだよー」みたいなお話になりまして、「でーはー」なものにがらっと変更。ちょっと盛り込み過ぎた感、おと多すぎ感がなくもないかも。
楽曲データ
拍子は2分の2拍子(コーダは8分の6拍子)、調性は変ホ長調(♭3つ)中間部は変イ長調(♭4つ)です。
拍子が2分の…の理由は読譜です。16分音符が出てくると「うわ~、線がいっぱいある、細かい…難しい…」と思われてしまうのですが、その心理的な障壁を取り除くためです。
「えっ!?4分の2拍子と一緒じゃん?」と思われるかもしれませんが、侮るなかれ、見た目の影響…アメリカのグレード対策で同じようなことしてるみたいです。
で、2分の2拍子にしたのならば、本来は最後は4分の6拍子にすべきだったような気もするのですが…
試聴できなくて残念なのですが、序奏と主部のブリッジとか、主部と主部のブリッジ(属音による保続音ドーンからの主和音解決 カタルシス)とか(主音による保続音ドーンの)コーダとか聞いていただきたいところはたくさんあります。
誤解を恐れずにいえば、古来より西洋クラシック路線で受け継がれし、盛り上がりの技法とでも言いましょうか、メジャー路線です。
この曲に取り組むことによって他の楽曲への応用もできるでしょう。
どこぞやのバンドさんが音源をアップしてくださらないかしらん…なんて思っているのですが…
また、参考音源をプロが演奏してくださっているがため、譜面に言葉として記すことはできないけれども、解析の結果当然演奏するであろうポイントがすべてきれーいに、入っていますので、是非聴いていただきたいです。
提示部で、主題の再現がなされる前後のドミナントモーションとか、主題の再現に入った瞬間のバスドラシンバルの存在感とか、コーダに入った瞬間のティンパにの主音の連打が、主音の保属音が開始されました、これから大団円ですよ!と主張するかのごとく最初大きく、dim.していくところとか、もう、すべてすばらしいです。
難易度
小学生向けとしてはちょっと高めかもしれません。でも、コンクールで上位を狙うにはいい楽曲だとも言えます。
リンク先にも書いてありますが、第2回全日本小学生金管バンド選手権でのグランプリ受賞曲であったりします。
河合第三小学校金管バンド・モアさんが受賞されました。
26名での出場だそうです。
CDもリリースされてますので、ご興味のある方は是非手に取ってみてください。
演奏で取り上げて欲しいのもありますが、聴いていただきたい1曲です。