POPSにも果敢にチャレンジ!クラシック作編曲家 かずまるの音楽日記

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チャイコフスキーが好きなんだと自覚させてくれた曲

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皆さんは好きな作曲家はいますか?その作曲家が好きだと気づいたのはどんなきっかけですか?
という個人的な話を書いてみます。

チャイコフスキーが好きなんだと自覚させてくれた曲

このブログでも何度か書いていますが、何を隠そう、私はチャイコフスキー様のファンで、信者で、尊敬して愛しております。って感じに、作品が好きです。

くるみ割り人形や三大バレエ、後期交響曲は言わずもがなですが、情感や旋律、和声美のみならず、構成的にすら素晴らしいヴァイオリンコンチェルト、前期交響曲や弦楽四重奏(有名な楽章ではないところが好き)、弦楽六重奏、地方長官、初期の作品「雷雨」序曲なんかも好きな程度には好きでございます。チャイコフスキー感のあるフレーズがあると反応してしまうんですね。

そんなわたしも、最初は「チャイコフスキーが好き」と明言するほど自覚できていなかったのですが、「あぁ、この曲が好きなんて言うのはきっと作曲家を愛しているんだな」と自覚するに至ったきっかけの曲がこちらです。

幻想曲「テンペスト」

チャイコフスキー:マンフレッド交響曲、幻想序曲《テンペスト》

チャイコフスキー:マンフレッド交響曲、幻想序曲《テンペスト》

  • アーティスト: ロシア・ナショナル管弦楽団& ミハイル・プレトニョフ
  • 出版社/メーカー: Universal Music LLC
  • 発売日: 2007/04/02
  • メディア: MP3 ダウンロード
  • この商品を含むブログを見る

このCDの中のテンペスト。有名なベートーベンのピアノソナタではありません。
チャイコフスキー作曲のフルオーケストラの曲です。単一楽章の曲としては20分超えの大作。

シェイクスピアの戯曲を題材にした音楽は有名なロミオとジュリエットをはじめ、時々カップリングされているハムレットなどありますが、そのうちのひとつで二番目の作品がこのテンペスト。ロミオとジュリエットは吹奏楽編曲が演奏される機会があるくらいの知名度を誇りますが、それに対して、テンペストは最も知られていない作品だと言えるでしょう。

出会い

そう、出会いは大学一年生の時にオーケストラ部の見学に行ったときでした。その時の春の演奏会の前プロ(典型的なオーケストラのコンサートの開幕でやる曲をそんな風にいっておりました)の曲でした。
ちょっとマイナーな曲を選曲するオーケストラだったから、出会えた曲だと言えましょう。それくらい普通やりません。CDもさほど枚数が出ておりませんし、演奏家の方のコメントも好意的とは言えず…
解説には構成の難をよく指摘されますし、実際にそう思います。パーツはよいのだけれども冗長で平板と表されており、当時のトレーナーの先生方もそんな評価でした。(ちなみに、初演は好評だったそうです)
その時のメインプログラムがベートーベンの交響曲第三番「英雄」。こちらは、名曲と言われるもので、外に見学に来てたメンバーも口にするのはこちらの話ばかり。

でも、自分は真逆だったのです。構成に難のあるチャイコフスキーの作品は頭から離れないのに、ベートーベンはよくわからんなと飽きちゃっていたんです(ベートーベンの交響曲第三番も、初期の意欲作で長大なため、多少冗長と言えなくもないと今は思ってます。七番みたいな無駄のないスッキリした構成ではない程度といいますか)。

自分では演奏することができなかった曲ではありませすが、練習が聞けるだけでとても楽しみだったのです。後に、(需要がないので)お値段の高いスコアまで、買ってしまったという。

なんで、こんなに惹かれるんだろう?

不思議だなぁと思って、チャイコフスキーの他の曲のCDも気になって買ってみました。すると、ほとんどの曲に対して「あぁ、いい…」って思っちゃたんですね。
これは、相性なんでしょう。体に、心にすっと入ってくるんです。
旋律も和声も好きなんですけれども、ヴィオラ以上、時にチェロを含めた2オクターブの旋律やホルンや木管楽器の使い方といったオーケストレーションも好きだし、躍動感にあふれるリズム、ヘミオラ、転調…etc...いやぁ、好きな点を挙げるときりがありません。
こんな作曲家はいまだかつて出会ったことがないかも。
多くのドヴォルザークやラフマニノフ、ベートーベンやブラームス、ラヴェルの曲も好きですが、こんなにかたっぱしから聴いても好きだというのはチャイコフスキー以外にありませんでした。
そもそも、メジャーじゃないものなのに気になってしかたがないという現象は、「あれ?もしかして大好きなのかも???」と自覚する大きなきっかけですよね。

ということで、皆さんに是非聞いていただきたい!

お勧めのCD

このAmazonでご紹介したプレトニョフの演奏お勧めです。
プレトニョフ、ロシアナショナル管弦楽団のCD、大体対向配置(両翼配置)なんです。
この点からもとてもお勧めです。
対向配置というのは、ヴァイオリンが向かい合う形、コントラバスが中央付近に陣取る配置でして、ヴァイオリンのステレオ効果が素敵です。たとえば、ヴァイオリン1stとヴァイオリン2ndが掛け合うようなオーケストレーションの場合、対向配置だと左右から交互に聴こえる、そのサラウンド効果がとても素敵です。ちなみに、特殊な配置などではなく、マーラーの時代までは対向配置が標準的だったそうですぞよ。

この組み合わせで対向配置の妙味が味わえるCDをもう一つご紹介。

チャイコフスキー:バレエ「眠りの森の美女」全曲

チャイコフスキー:バレエ「眠りの森の美女」全曲

  • アーティスト: ロシア・ナショナル管弦楽団プレトニョフ(ミハイル),チャイコフスキー,プレトニョフ(ミハイル),ロシア・ナショナル管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2007/05/16
  • メディア: CD
  • クリック: 3回
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このCDのカラボスが怒って登場し、呪いをかけるまでのシーンを是非ご試聴いただきたいです。
ちなみに、眠れる森の美女で秀逸なテーマはカラボスのテーマだと主張いたします!

楽曲の一押しの部分は愛のテーマではなく嵐の描写のシーン二回です。
ベースラインのシンコペーションが正確に演奏できている演奏がほとんどないことを知っているくらいにはcdを買いました!(最近は買ってないので、もし、知ってる人いたら教えてほしいある)



ちなみに、私は、自分がどはまりしたものを熱く語る人好きですし、そういう話楽しく聞けます。
お宅気質ちょっと持ってるので、スコアのここがこうとか、チャイコはホルンこういう風に使うんだよねー!とかそんな話がしたい。なんて思った夜。

はい、危ない感じが出そうになってきたので、今日はこの辺で!