こんばんは。今日はめちゃめちゃ疲れていたのか、夕方、仕事中に立ったまま一瞬寝てしまいそうになりました…(一瞬意識がどこかへ行ってしまった…)
基本立ち仕事なのに、まさかそんなことがあるなんて。ビックリ。。。
さてさて、気を取り直して。
ちょっとだけTVで流れました… 金管バンドアレンジ得賞歌
タイトルの通りです。ちょっとだけ自慢なのですが、アレンジした「勇者は帰りて(得賞歌)」がTVアニメの挿入曲として使われたことがありますー。
参考演奏
こちらです。
使われた番組はこれだ!
若者にバレーボールアニメ「ハイキュー!!」で使われました。
ハイキュー!! 烏野高校VS白鳥沢学園高校 第10話 コンセプトの戦い(最終回)
アニメでの表彰式のシーンで使われました。エンドクレジットにはちゃんと名前を出していただいております。DVD欲しい…
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このDVDに入っているはず…
もともと、小学校の金管バンド向けアレンジで作ったものが、こんな風に使われるなんて、驚きました…たぶん出版社の方も同じ心持だったのではないでしょうか。
しかし、もっと売れっ子の吹奏楽作曲家さんたちの曲は、ちょくちょくTVで使われていたりするようですよね。私はこれ一回限り…にならないといいなぁ。たくさん使われたい。
こだわったって原曲を忠実に再現したアレンジ
このアレンジでは原曲の楽譜を参照して作ったのですが、一部、よく聴かれる得賞歌とちょっと違っています。(後半は、かなりオリジナルアレンジになっています。派手にしてほしいとのことでしたので(^_^;)
良く聴かれるのは
・ソーミーファソードー レミファソファーミーレー ミファソラソーソードーソー...
私がアレンジしたのは
・ソーミーファソードー レミファソファーミーレー ソファソラソーソードーソー...
となっています。
たった一か所の違いですが、結構インパクトがあり「おぉ!?」となると思います。
原曲はこの部分のベースが「ミ」の音なんですね。ベースに第三音を配置した、第一転回形*1に修飾が加わった形です。クラシックの楽曲で使われる第一転回形の場合、ベース以外の上三声には第三音を使わない(例外あり*2)というお約束がありまして、そのため旋律にはミを使っていないのではないかと思われます。(ちなみに、原曲においては、ベースは旋律と共に動きます。旋律に対して六度で動く形になっています)。
個人的一押し第一転回系の響き
第一転回系の響きは、私の個人的「推し」であるため、長大な脱線をいたします。この脱線をもって結びとさせていたできますことをご容赦ください。
第一転回形は浮遊感のある不安定な響きのする和音なので、使いどころを選ぶというか、大変面白い響きがします。よくあるアレンジの方が正当な和音配置で、聴いていて安心感はあるのかなと思いますが、私はこの不安定な響きを愛したいと思います。
こちら、原曲のオーケストラではなく吹奏楽の編成ですが、チャイコフスキーの悲愴交響曲の第二楽章中間部をお聞きいただきたい。
この楽章、主調はD majorなのです。で、中間部はベース音のDに導かれて始まります。これ、最初に聞いたときは、中間部も主調のまま行くのかな?と思わされるのですが、ところがどっこいです。
2:36の響きをご確認いただきたいのですが、ここB minorの響きになるんです。
そう、D音は主調の保続音ではなく、平行調、第三音の保続音になるんですね。
この第三音がベースにくるのが第一転回系の響きになります。
この曲のこの部分はそもそも保続音の上の和声進行がそもそもゆらゆらしているため、第一転回系が持っている不安定さにさらに輪をかけて不安定な感じに聞こえます。
もうひとつの例、 ドボルザークの第九交響曲「新世界より」の第二楽章の再現部のちょっと前です。
8:13の場所にご注目ください。
ここはA majorの響きなのですが、低音に第三音のC♯音が配置されている第一転回系の保続音になっています。
ちょい脱線して、悲愴との不思議な共通点ですが、こちらのC♯の音は実はこの楽章の主調D♭ majorの 異名同音なんですよね。ドミナントモーションのようなトニックへの強い回帰性は持ちませんが、ゆらゆら、不安定な状態を保ちつつ「主調に戻るよ」という効果を担っているのでしょう。
もうひとつ脱線、こちらはベース以外にもC♯の音がたくさん含まれており、第一転回系のお約束を破ったものになっております。(といいつつ、この部分は第一楽章の動機や第二楽章の主部の主題を流したり…という特性を考えると妥当なのだろうと思います)
別にお約束に絶対に従う必要もないんだなとわかる例ともいえますよね。
そんなこだわりも含め、ご視聴いただけたら幸いです。
ポチ&Kampa!お待ちしておりますー。
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