今日もなんやかんや遅くなってしまいまして、こんばんは。。。
今日は小規模吹奏楽部の見方となりうる、心強いアイテム。バリアブルコンサートバンドシリーズについて書いてみようと思います!
小規模吹奏楽部の味方変則器楽合奏のすすめ
昨今の少子化…等のあおりを受けて、数名といったごく小規模で活動している吹奏楽部さんたくさんありますよね?
時代を受けて、そういった吹奏楽部の現状に対応した譜面がたくさん販売されています。
それをご紹介していこうと思います!
関連記事
極小吹奏楽団向けの記事をまとめたものです!
バリアブルコンサートバンドシリーズ
さて、弊社開発のバリアブルコンサートバンドシリーズをご紹介してみます。
最低4人から演奏可能で、フルバンドでも演奏できます。
リンク先に、金管四重奏想定の音源とフルバンド想定の音源がありますので、お聴きください。
こちら、裏仕様なのですが、実はソロ楽器1つとピアノという編成でも演奏できたりします。
裏仕様版の動画はこちら
基本的な使い方のご説明。こちら、管楽器は12パート+ピアノ(キーボード)+打楽器(数変動、なしの曲もあります)という形で書かれています。
このシリーズであれば、どの曲も共通です。
で、基本の最低の4人~という使い方は管楽器12パートから必須パート4つを選択して演奏していただく形になります。
このため、12パートすべて埋める必要はありません、また5名以上の場合は4パートを重複させてもよいですし、パートを増やしていっても構いません。
というような作りになっています。
他社さんの 小編成対応楽譜あれこれ!
他社さんの小編成対応楽譜もご紹介してみたいと思います。
ミュージックエイト小編成対応楽譜
吹奏楽販売もと老舗のミュージックエイトさんから小編成でています!
たとえば、これですが「クラ、アルトサックス、ラッパ、トロンボーン、ユーフォ」の5名から演奏できるのですが、吹奏楽編成でもちゃんと演奏できるように作られています。
ということは、このパートのライン以外は埋めなくても演奏可能です。
このシリーズいくつか演奏したことがありますが、パーカッション以外は基本的に同じ構成で書かれています。
アレンジャーさんにもよりますが、この「赤鼻のトナカイ」なんか素敵なアレンジでとてもよいピースです。
ブレーンのフレキシブルアンサンブルシリーズ
こちらも、大手ブレーンさんの譜面です。
フレキシブルアンサンブル楽譜、とかかれているとおり、小編成吹奏楽というよりは
アンサンブルの譜面です。
大き目な編成の曲については、「その編成以上で演奏可能」という表記もされており、バンドでの演奏にも対応していそうです。
曲ごとにパート数が異なります。
基本的には、指定されたパートは埋める必要があります。
その他の出版社のフレキシブルアンサンブルもこの形に倣っているものが多いと思います。
ASKS Windsのコンバーチブルアンサンブルシリーズ
こちら、ブレーンさんのフレキシブルアンサンブルシリーズに近いと思います。
楽曲ごとに必要なパート数が変わっておりますので、調べる必要はあります。
特定の数パートがあらかじめ書かれており、そのパートは埋める必要があります。
さて、まとめてみます。
さて、こんな感じです!
HIDの楽譜出版はミュージックエイトと構成が似ていますね。
しかし、音源を聴いていただくとわかると思うのですが、バリアブルコンサートバンドシリーズは四重奏と比べてフル編成になると豪華で飾りが増えたように聴こえませんでしたか?
この後は、ここを補足してみたいと思います。
バリアブルコンサートバンドシリーズのオリジナルな点
まず、バリアブルコンサートバンドシリーズの管楽器のみの譜例をご用意しました。ご覧ください。
こんな感じになっています。
オブリガート2パート、選択必須1および選択必須2が3パート、オプションが2パート、バスが2パートの管楽器パートは計12パート存在します。
わかりやすくするために、パート名などは編集していますが、選択必須1と選択必須2のうち、片方とベースを選ぶことで四重奏が演奏可能になっています。
*ベースについては、高音アンサンブル用に、このおおよそ1オクターブ上のパートも存在します。
イメージとしては、選択必須1は高音木管、選択必須2は金管やサックス群の印象です。
さらに、選択必須1と選択必須2から混ぜて選ぶことも可能です。(ただし、混ぜる場合はパート交差を避けるため、一番上のパートは選択必須1推奨です)
オブリガートパートが充実している。
1番上の組段を見ていただきたいのですが、オブリガートパートが2つ用意されています。
フルートやピッコロ想定の上の音符とユーフォニアム、テナーサックスなどを想定している下のパートです。
必須パートにこのパートを足すと、曲がグッと面白くなります。
オプションパートにより響きや音色を豊かに
4番目の組段はサポート目的の音符が記されています。ホルンやサックスでの演奏を想定したパートで、和音の補助を担当したり、リズム隊の補助をしたりが主担当ですが、音色の変化を楽しむために、メロディを担当することもあります。ちなみに、この場合、メロディは必須パートに豆符が書かれています。
必須パートが選択制である
主に高音木管を想定した必須1とサックス金管を想定した必須2に分かれています。
これによって、各々の楽器にとって無理なく、さらに、充実した響きを作れるようになっています。
また、場合によっては、響きをより楽しむために必須の内声パートがパート1とパート2で異なっているケースもございます。(例えば、高音木管用は分散和音、金管用は後打ちのような)さらに、どの場合においても組み合わせて使うことができます。
番外編、弦楽器を混ぜて!?
こんな使い方もできますよ的な。
この動画のように弦楽器を入れて演奏することすらできます。
ハイドンのディベルティメント第二楽章「セントアントーニのコラール」
管楽アラカルトコンサートVol.2 アンコール
2017/2/18 神田キリスト教会にて
ブラームスのハイドンバリエーションで有名なあの曲です。このディベルティメント自体は木管五重奏でメジャーな作品でもあります。
これは弊社で開発しました「バリアブル4to12シリーズ」を使ったものです。
同じ楽譜を使って、最低4名から最大で中編成以上の楽団でも演奏できることをコンセプトとにしたものです。
コア部分については混声四部合唱(4to12の4)をモデルにしています。
ただし、器楽合奏は一般的な混声四部より音域が広いため、四部を上と下2段構えにしました。
そのほかにオブリガートパートを2つ、補佐パートを2つの合計12パート(4to12の12)。
ここまでが管楽器パート(もちろん、弦楽器でも演奏できます)で、これにピアノとパーカッションを追加した仕組みになっています。
このシリーズを作ってみようと思ったきっかけは近くの神社での小型市民楽団の演奏を聴いたことです。
決してバランスが取れているとは言えない編成で、でも、演奏しなければならない or 演奏したい!という団はそこそこあるのではないかなと思いまして…
一種のフレキシブル譜なのですが、4~12まで増減できるというのはユニークなのではないかなと自負しております。
で、この時はアンコールにこれを使いました。その時の編成が4Fl,2Ob,3Cl,2Bn,2Hr,1Tp,1Va,1Pf
ヴィオラ(Va)が入っているのが新鮮*。
この時は比較的バランスのよい編成になっていましたね。フルートが多いかな?と思わなくもないけど、音源を聞いてみると全然おかしくない。
プレイヤーの考えでファゴットは同じベースパートをやっていたり(でも、これが当たりだったと思う)、他の管楽器では出せない重低音をピアノが補強していたりと、演奏はもちろんですが、取り組み方にファインプレーが見られる機会でした。
さらに、私が現場で多少カスタマイズしております。
ちなみに、ハイドンのディベルティメントは全曲扱っておりまして、楽章を抜粋して吹奏楽コンクールで取り上げるのも効果的だと思います。
第一楽章を採り上げてくれた学校を見つけたように記憶しております。ただし、現代の吹奏楽曲とは演奏スタイルが全く異なりますので、その点だけお気を付けください。
ちなみに、バリアブル4to12の特徴については、時期外れですが、クリスマスソングメドレーの4人版とフル編成の参考音源とか聞き比べてみると面白いと思います。
少子化の今の時代。小編成対応の楽譜はたくさん出てきていますが、小編成に対応している楽譜は大編成だと貧弱に聴こえがち…ですが、このシリーズは急に人数が増えてもちゃんと豪華な演奏ができます!
人数が少なくて、毎年吹奏楽コンクールの選曲に頭を抱えている顧問の先生方!この譜面を是非検討してみてくださいね!